▼「糧」

  • 2009/02/01(日) 19:17:10

人一人に出来る事なんて
たかがしれているんだと
決めつけていやしないかい?
 
視線の先に見えるもの
きっと手の届かないであろうもの
それでもそれが欲しくはならないかい?
諦めたくはないだろう?
 
ならば戦おうぜ
その瞬間とその環境とその世界と
ゆるぎない信念に支えられれば
壊せぬ壁などないのかもしれないぜ?
 
欲望のままに突き進むのもいいだろう
優しさ胸に抱いて探し続けるのもいい
空を見上げればそれは果てしなく広い
広くまばゆいばかりの世界が横たわる
 
 
迫り来る脅威に
その身を盾として
愛するものを守ればいい
 
微笑を受け止められたのなら
己が痛みなど気にもならない
その安堵と安らぎがあるなら
己が全てを賭して戦い抜ける
 
 
たとえ孤独の冷気に刻まれようとも
疲労と苦痛に顔をゆがめたとしても
この両手に掴んだ絆を放しはしない
それが己が生き抜いてきた証として
 
 
力尽きそうな猛き魂を
再びゆり動かす糧となるのだから
 
 

▼「このこころ、このおもい」

  • 2009/01/24(土) 12:29:55

小さく光輝くこの心
たえまなく見渡したこの視界の中で
自らの意思の力だけで出来る事は何だろう?
 
夢は果て無きこの世界の中で朽ちること
希望と欲望を共に心の中へと埋めながら
きっと辿り着くだろう暖かい場所を探し
途中で足を滑らせて転んだりもするけど
 
大きな姿形はどこにも見当たらない
でもここには確かな思いがあるんだ
信じてきた願い思い描いてきた未来
どちらもとっても大事なものなんだ
 
小さく光輝くこの心
大事な価値はこの胸の奥底に
離さぬようしっかり留めてある
 
この手に掴んだものだけが真実じゃなくて
月の光や川の冷たさにも教えられてるから
 
幼さの残る大きくはない心だって構わない
信じるべき思いを貫く勇気さえあるのなら
まだまだ行けるどこまでも歩き続けられる
進み出たその一歩の価値を共に称え合おう
 

▼「原生の誓い」

  • 2009/01/06(火) 00:59:46

許されざる心抱きしものよ
その涼やかに輝く姿の前に
卑しきもの全て跪くだろう
喜びに満ちたこの瞬間さえも
指先に伝う温もりの中にさえ
あらゆる残像を残したままに
記憶をその全てに焼き付けて
 
おお 許されざる心抱きしものよ
飽くなき欲望と憎しみを解き放つ
力強きその眼には何の恐れも無く
渇望の果てに掴み取ったその情熱を
握り締めたまま離しはしないだろう
許しなど必要としない強靭な想いに
誇りを持たぬ弱き情念は跪くだろう
 
 
それでいい
力強き魂のままに
噛み締めた唇に流れる血の味を
永久に忘れずその刃を振り続ければいい
 
 
俺が憎いか?
恨めしいか?
幾らでも憎むがいい呪うがいい
どんなに貴様らが憎悪しようとも
俺の絶望には叶わない
さぁ来いよ俺はここにいる
貴様ら全てと自分自身を傷つけ苦しめる為だけに
今日この日まで生き恥を晒し続けてきたのだから
 
憎しみのままに
せいぜい派手にやり遭おうぜ
命を焦がし情念を焼き尽くしてなお・・・
まだまだこの飢えは満たされぬ
欲望の宴は既に幕を開け
禍々しき邪念と共に広がり続ける
心地よき復讐に満ちた戦いの中にこそ
滴り落ちるその甘美な蜜は在るのだから
 
 
戦い争い奪い合うこの中にこそ・・・
原生の誓いは守られるのだろう
 
 

▼灼熱の魂

  • 2008/08/23(土) 07:49:01

何時も消し去れない感情を抱えて
誰を頼る事も出来ずに一人だけで
茨だらけの道を傷恐れず掻き分け
 
 
気が付いた時には
だだっ広い荒野に一人ぼっちで立ち尽くす
何を望むでもなく何を求めるでもなく
ただ自分が信じた行動歩む事だけを頑なに求める
 
 
得られない物を追い求める事はとても悲しい事で
どうせ許されぬものならばいっそ消し去ってやる
その思いに突き動かされて飽くなき戦いを続けて
全てを諦め疲れ果ててその場で動けなくなった時
 
 
ぼろ切れのように倒れこんだ地面の感触が
何故か無性に心地よくて自然と涙が零れた
どうしてだろうね何か優しさを感じたんだ
忘れちまってた懐かしい温もりという感触
 
 
あぁやるだけの事はやったぜ
あとは好きなようにしてくれ
もう何もかもご免だ
争いも憎しみも蔑みも優しささえも
何一つとして必要じゃない
必要じゃない筈なんだ
 
 
拗ねたように背中を丸める身体に
まとわりつく草の匂いが嬉しかった
粋がった言葉の虚しさを覆ってくれる
ずっと大きなものをそこには感じたから
 
 
そこでゆっくり休むがいい
いくらでも好きなだけ身体横たえて
 
 
孤独に満ちた現実と
傷跡に塗れた戦いと
永久に色褪せぬ記憶とに
 
 
立ち向かう為のほんの少しの情熱と勇気
それをこの温もりから受け取れるならば
 
 
まだまだ、まだ俺は戦える
まだ終わってはいないんだ
 
 
命尽きるまでこの燃えるような魂を掻き抱き
気力の振り絞れる限り足掻き続けてみせよう
小さいが熱く熱く燃え滾る塊のようなそれは
真紅の炎に包まれた勇敢にして熱き灼熱の魂
 
 

その指先の明日へ

  • 2008/06/21(土) 20:00:00


右手の人差し指を立て
その現に向けてみれば
 
何が見える?
 
決意か未練か
成功か転落か
 
そこはかとなく描かれしもの
中々確実には見出せないもの
掴むべき時進んで手出せる程
勇敢な心じゃいられないもの
 
 
それでも思い立った勢いを抱きしめて
勇気を振り絞り右手を掲げて指差そう
 
 
自分が欲しいもの
見出したいものを
 
触れていたい世界を
心落ち着ける場所を
 
 
口を空け只待つだけで与えられるものなど
大切な意味も価値も在りはしないのだから
 
 
その指先に指し示された明日へ
傷ついたって恐れずに突き進む
代償を払ってこそ価値が生まれ
心から大切に想えるようになる
 
 
胸いっぱいの不安と
ほんの少しだけ勇気を抱いて
 
 
小さくてもかけがえの無い一歩
ゆっくり踏み出して行けるなら
少しずつ明日は近付いてくれる
 
 
小さな光を輝かせながら
未来はずっと待っている

ふわふわな君へ

  • 2008/06/18(水) 23:54:15


伝えたいことがある
物言わずじっと見つめていた君へ
 
伝えたいものがある
この心に与えられた喜びや微笑を
 
 
出会いは春の終わり頃だった
君は街路樹の側の空き箱の中
小さくて黒い姿を丸めていた
 
 
その姿が独りぼっちで寂しさそうで…
気付いたら空き箱ごと持ち帰っていた
温もりを知らないなら教えてあげたい
 
生きる事も意外と捨てたもんじゃないんだぜ
僕のような臆病者が言える科白じゃないけど
それでも一緒に生きて喜びを共有したかった
共に過ごす家族として共に生きる存在として
 
 
僕の運命を計る天秤に乗せられた二つの功罪
優しい君は無言のまま寄り添っていてくれる
 
 
いいんだその結末が解っていたとしても
君がいてくれるなら闇も優しい灯を点す
 
 
温かい君の体に触れて
僕の孤独に渇いた心はふわふわになれた
 
 
今は遠い世界にいる君へ
長い長い未来の果てに再び会えたなら
 
 
伝えたいこと一杯あるよ
 
 
幸せも喜びも悲しみも苦しみも
この生涯にあった軌跡の全てを
余す所なく全て君へと伝えよう

記憶のままに

  • 2008/06/17(火) 23:47:46


悲しみを癒す為だけに
生が存在するというのなら
その代償が余りに重いものになるというのに
諦めきれずに耐え続けるのなら
 
どうして救いなど得られるというのだろう
曖昧な感情に流されるがままに
闇夜に消え去る灯火のように
許せぬ残像を追い求めて貴方は旅立つのか
この指先が届かない遥か遠い遠い記憶の海へ
 
愛しきその名を叫ぶ時
光と闇を共に抱きしめられたのなら
この救い難き世界においてもなお
その存在を許してやれるのだろう
 
血塗られた世界に認められたこの腕は
孤独な意思と強固な決意と揺るがない情熱と
飽くなき渇きに支配され続けている
欲望という名の真実を選んだ心には
ふさわしくはないものなのだろう
 
  
それでも私は求めて止まない
 
 
許されたその場所を
愛されたその記憶を
求められたこの心を
 
 
微笑みと安らぎを与えてくれる
この何よりも愛しいものたちを

やさしさをてに、、、

  • 2008/06/15(日) 23:52:22



ぼくはもういやなんです
きずつくのもくるしむのも
ただあたたかいなにかが
いつまでもほしくて、、、
 
わすれたいけどわすれられない
いやなことがぼくをくるしめる
でもそれはなおせるものだって
ぼくはえらいひとにきいたんだ
 
 
どうすれば、、、なくなるの?
 
 
えがおをもちなさい
おおごえでふきとばすのです
つらさもかなしさもさみしさも、、、
すべてをはじきとばすあかるさをもちなさい
 
 
そんなの、、、むりです
ぼくはまだこどもです
でもせいいっぱいやってきた
それなのに、、ちっともなくならない
 
 
いつまでもずっとこのまま、、?
 
 
そうおもいこみはじめてた
あきらめはじめていた
 
だきしめていきていこう
じぶんでいってたっけ、、、
そんなかんたんなことじゃない
できるのならしているよとっくに
 
 
できないから、くるしいんじゃないか
できないから、かなしいんじゃないか
 
 
ねぇ、おしえてほしいのです
あの、きれいなおほしさまにたずねます
 
 
ぼくはどうすればいいの?
 
 
こたえてくれたおほしさまは
なきながらいってた
 
 
きみはとてもやさしいけれど
とてもつめたくもあるのです
いままでひとをきずつけただけ
きみもきずついてきたでしょう
 
 
でもそれでおわりではないのです
よくおききなさい
 
 
つみはつぐなえるのです
きずはいやせるのです
それをきみはしらないでしょう
だから、いま、しるのです
 
 
きみがもっているやさしさにたりないものを
きみじしんがみつけださなければなりません
それはとてもむずかしいこと、つらいこと
でもきみはあるかなくてはいけません
すすみつづけなければいけないのです
 
 
きみがいまのいきかたをいだきつづけることが
いまあるこころをかいほうしつづけてゆくことが
 
 
きみにできるゆいいつのしょくざいなのです
 
 
「やさしさをてに、、、」
 
 
おほしさまはむずかしいこといってる
ぼくにはよくわからなかった
でも、、、ふしぎだけどおもった
がんばらなくちゃいけないって
 
いつかきいたことばだね、、
 
 
「きみならできる、、がんばって!」
 
 
ずっとささえられてきたから
ぼくもささえていきたいとねがう
おなじようにいきているすべてに
ずっともちつづけていたいこころ
 
 
「やさしさをてに、、、」
 
 
そしたらいつか、ねがいはかなうって
おほしさまちいさなこえでいってた
 
 
きみをしんじてくれるひとがいつか
きみにほほえみをもたらすでしょう
ぬくもりをあたえてくれるでしょう
それにきみもえがおでこたえるのです
やさしさとあたたかさでこたえるのです
 
 
それがきみのすべてにおけるしあわせなのだから
 
 
 
やさしさをてに、、、

安らぎの吐息

  • 2008/06/14(土) 23:56:40



木々の隙間を風が吹き抜ける
踏みしめた大地から伝わる声
 
両手を広げて受け入れよう
世界の息吹と大地の躍動を
 
澄み切った青空と向き合えば
あの遠い彼方へと伝えられる
 
この儚い願いと飽くなき夢を
遠い遠いその地を司る時へと
 
耳を済ませて心穏やかに
瞳を閉じて想い続ければ
 
何かが少しずつ現れるように
小さな温もりの欠片が積もる
淡い雪色の粉吹雪が舞う中へ
その身を委ね任せるがままに
 
 
その時感じられるもの
初めて辿り着けた安らぎの吐息に
 
 
そして旅路は終わりを迎える
歩き続けた魂の軌跡の果てに
 
 
世界から送られたこの安らぎの吐息を
永久に抱きしめて生きてゆけるのなら
救われぬと嘆き暮れたあの日々はもう
二度と戻る事無く消えてゆくのだろう

夢の残骸

  • 2008/06/13(金) 23:55:11



前しか見る事が出来ぬ臆病な心は
いつも怯えながら走り続けていた
己の影に苛まれながら導きを求め
目的もなく無様な位あがき続けて
 
結局何を手にしたっていうの?
この手が築きあげられた物など
所詮は儚き夢の残骸でしかない
 
それが現実だったから
否定したくてもしようのない
突きつけれた真実だったから
 
自分の頑張ってきた事が何も生み出さず
ただ無残に道端に捨てられていただけで
何かもかも無くなってしまったかのよう
この身を支配するのはただ喪失感だけで
 
 
ただ許しが欲しかった
貴方はそこに居てもいいのだと
貴方は存在していてもよいのだと
ずっと在り続けていてほしいと
ただそれだけが欲しかった
 
 
どうしようもない位に貪欲に求めていた
その為にこの身が傷つこうが苦しもうが
痛みなど慣れていたから苦ではなかった
それだけが生き抜いてこれた理由だった
 
 
抱えたものがこの小さく臆病な心には
とてつもなく辛く重い荷だったから…
何度壊そうとも消えてはくれなかった
自分自身じゃどうしようもなかった… 
 
 
でも欲しいものは与えられはしなかった
自分で動かずただ口を開けているだけの
臆病者に大切なものを与えてくれるほど
この世界は優しい世界などではないから
 
容赦ない過去と記憶が迫り続ける中で
目を閉じやがて訪れるだろう終わりを
祈り続ける他に術など見出せなかった 
 
 
もう涙も流れない程潰された心に
あの儚き夢の残骸は今も横たわり続ける
 
 
もう二度と与えられないからこそ
あの儚き夢は今も眩しく輝き続けている

心の泉

  • 2008/06/12(木) 23:57:46



心の底に広がる澄み渡った泉から
溢れ出て湧き上がる潤沢な想いも
 
 
拒絶されると悲しいよね
報われないと虚しいよね
 
 
愛情という名の源泉は
循環して潤いを保てる
片側だけだと澱み汚れ
いずれは枯渇してゆく
 
 
かつて無償の愛をと貫き続けた時も在った
代償の無い愛を称えられた事もあったけど…
 
 
片一方だけの心の想いは
悲しく虚しく苦しいだけ
ただ一番になりたいだけ
許されぬ夢だというの?
 
 
二番目じゃ嫌だ
三番目はもっと嫌だ
そんな愛情なら必要ない
 
 
順番なんてつけられたくない
昔から自分の名が嫌いだった
上から順番付けされた名前で
自分の価値を示されたようで
 
 
ずっと願って生きてきた…
ただ一番になりたいって
 
 
周囲を見渡せばみんなそれぞれいる
自分を一番必要としてくれる存在が
そんな暮らしは幸せと希望に満ちて
楽しくて嬉しくて仕方無い筈なのに
 
 
そんな現実に不満を持って
あれがほしいこれがほしい
無いものねだりを繰り返す
 
 
そんな彼らが許せなかった
悔しくてたまらなかったよ
当たり前のように与えられ
さも当然のような顔をして
それに不満をぶつけていて
どんなに欲しても願っても
この指先では届かないのに
 
 
でもね…
この寂しさと満たされない心は
心に知恵と配慮を与えてくれた
人の寂しさや苦しさを理解して
共に涙できる心を与えてくれた
 
 
何が幸せで何が不幸せなんだろうね
この世の中は本当に不思議だと思う
なんだかんだ言ってよく出来ていて
正と負のバランスは常に保たれてる
 

ずっとそう思い続けたから…
 
 
だから耐えられたんだ
独りだけの世界だって
寂しさに満ちた時にも
何時か信じている限り
報われる日は訪れると
 
 
必要としてくれる人と出会えるその日まで
己を偽らず正面から向き合って生きている
苦しみも悲しみも全て受け止められるよう
自分の心の泉を常に潤わて生きたいと願う

瓦礫の山からうまれ出るもの

  • 2008/06/11(水) 23:58:40



暗く冷たい感触に囲まれて
夢か現かも解らない世界で
 
 
目の前に投げ出された時
守る術さえ持ち得ない弱者は
そのもてる希望全てを打ち砕かれ
醜く汚れたすべてに食い潰されていた
 
 
這いつくばる事でしか許されない生に
最早絶望さえ感じない…ただ一つだけ
怖いたまらなく全てが怖くて仕方なく
体を丸め目を塞ぎただ暗闇の中にだけ
自分の愚かで汚らしい姿を許せていた
 
 
美しい者達は愛し合い
その清らかな世界の足元で
醜く汚い者は踏みにじられる
それがこの世の理ならば
歪められぬ真実というならば
 
 
この汚れた理を破壊する為に
下らない現実を打ち砕く為に
 
 
憎しみが在る
欲望が在る
絶望が在る
 
 
そして…そこから生まれ出るものがある
 
 
瓦礫の山からうまれ出るもの
粉々に砕いた俗物共の恐怖が
生き抜いてこれたこの喜びを
渇いた心に与えてくれるんだ
 
瓦礫の中からうまれ出るもの
埋められぬ空間にたたずむ魂
孤独に飢え渇望が支配する心
ただ満たされぬ悲しみを抱き
 
 
このぐにゃりと歪みきった世界
混沌に満ちた破壊を繰り返して
狂気と破滅が蹂躙し続けるだけ
何時か消滅を迎えるその時まで…

軌跡 no.2

  • 2008/06/10(火) 23:59:47



自分が生き抜く為には
他の生き物を潰して生きねばならない
自分が満たされるには
他の生き方を潰して生きねばならない
 
一人で戦い続けた日々が
それを俺に教えてくれた
誰も頼れず求められずに
力尽きる迄腕を振り上げ
しゃにむにあがき続けた
 
それが現実なのに
周りはそれを否定してばかりいた
教科書には道徳的な言葉ばかりが並び
表面上だけは取り繕って綺麗に見せて
その内実は醜く汚れた欲望に塗れてる
 
そんな虚飾と偽善に満ち溢れた
仮面の笑顔に囲まれる事は
苦痛以外の何物でもなかった
どうして隠そうとするんだい?
生きる事は美しい事ばかりじゃない
いやそんな事は数少ないだろう
生きる事の大半は
 
人間の卑小な道徳観から言うなら
他の生を潰し自分が生き長らえる
現実における生存競争というのは
せいぜい醜く卑しいのだろうから
 
 
だがな…それが真実だというなら
 
 
弱肉強食の世界を生き抜く生命は
どうしてあんなに気高く美しく見えるんだ?
 
 
俺はそれが不思議でならなかった
人間の社会のように甘くはない
雄雄しい者が強者として君臨して
弱者は群れから追放され孤独に息絶える
そして他の生き物の糧となる
 
こんな恐ろしい世界なのに
彼らはその運命をただ受け入れて
その中で精一杯生き抜こうとあがき続ける
 
 
俺にこんな孤独な戦いが出来るか?
 
 
それを一匹の蟻に教えられた
台風吹き荒れる豪雨の中
その小さな体で精一杯
大雨に濡れる木の幹にしがみつき
少しずつ少しずつ登っていた
余りにも巨大過ぎる力の前に
自分が抗せる力など微々たるものでしかなく
生き延びれる可能性などゼロに等しい
それでも彼は諦めなどしなかった
何処へ向かうでもなくただ本能のままに
上へ上へとひたすら登っていった彼の姿に
 
土砂降りの雨に全身濡れながら
自分の卑小さを思い知らされていた
俺は孤独に負けて裏切りに負けて
その傷を埋める為に怒りに溺れて
憎しみと蔑みに身を委ねる事で
復讐という甘美な蜜に群がる事で
かろうじて立っていられる
愚かなだけの存在に過ぎなかった
この蟻の足元にさえ及ばない
俺に出来るか?
こんな孤独な戦いが
 
 
自分の生き抜いた軌跡さえ認められない俺に
彼らと対等に向き合う資格などありはしない
あの時ほど己の惨めさを感じた時はなかった
涙なんてとうに枯れ果てたと思ってたのに…
溢れ出る雫を自分自身じゃどうしようもなく
ただ双眸から流れるままにさせていたっけな
 
 
そう思い知らされた16の夏
もう随分過去の記憶となってしまったが
一匹の蟻に教えられたこと伝えられたこと
今も大切にずっと抱きしめ生きている
 
 
あの頃より
ほんの少しかもしれないが…
 
 
自分を許してやれるようになったかもしれない
人を求めたりできるようになったかもしれない
 
 
生きる事の意味とその価値が
少しだけ解っていられるように
ほんの少しだけどそう思えるんだ
 
 
気遣いや労わりは愛情へと変わって
気付かぬ内に俺を守ってくれていた
独りだと思い込んでいた世界なのに
共に戦う者達と笑い合う自分がいた
 
 
こういうのも悪くはないな…
ずっと出来なかったこと
素直に人に甘えたり頼ったり
ずっと許せなかったこと
素の自分を出して心から笑って
  
 
優しい笑顔で生きられる
そんな生き方ができるなら
それだけでも十分幸せなのかもしれないな…

理由

  • 2008/06/09(月) 00:00:50



冷たい霧雨降る夜の闇の中
胸の痛みを抱えて立ち尽くしていた
 
 
理解されるとは何だろう?
求められるとは何だろう?
 
 
己が何を探しているのか
随分前から解ってはいた
見上げた空はいつだって
霧雨が降りしきっていて
 
 
現実なんて所詮そんなものなんだと
無理やり自分を解らせようともした
それでも何処かで探し求め続けてた
暖かい眼差しを与えてくれる存在を
 
 
一人生き抜く寂しさや孤独に耐え
現実の厳しさに耐えきれたのなら
その労をねぎらい慈しんでくれる
そんな優しい微笑みがほしかった
 
 
優しく包み込んでくれる心が
何より美しく光り輝いていて
そこには華美な装飾など無い
 
 
在りのままを許してくれる
何よりも必要としてくれる
一番大切な人としてくれる
 
 
そんなただ一人の貴方の為に
未だ触れられぬ優しさの為に
私は生き続けているのだろう
 
 
無意味な生を価値あるものにしてくれる
その優しい笑顔を求めて彷徨い続けよう
この冷たい心に温もりをを与えてほしい
その優しい笑顔に触れられるのであれば
何もかも失ったとて何ら悔いる事は無い
 
 
貴方の優しい愛情こそが
私が生き続ける理由なのだから

許しはしない

  • 2008/06/08(日) 00:09:14



荒んだ世界の理に埋もれた己の存在意義
疑問符ばかりをぶつけて生きてきたけど
何が正しくて何が間違っているかなんて
様々な価値観が在る中どう示せるんだ?
 
許された範囲は短く与えられた瞬間に
傷を恐れず大事なものを守り続けたが
自分では気付かない背後から裏切られ
何が愛で何が欲望なのか解らなくなり
 
 
限られた愛を奪い合う為に
己を偽り醜さを隠し美しさを装飾し
そんな飾られた愛情ばかりが目について
だけどそんな時に限って
自分が傷つく事を恐れて
自分を守る為に大切な筈のものを
愛すると囁いた筈のものを傷つけ
 
 
何故?
どうして自分の存在を許してくれる人を
大切な愛情を与えてくれる人を…
そんな無残に扱えるんだろう
 
 
自分の傷なんてそんなに怖いのかい?
俺の背中は裏切りの傷塗れだけど
目の前で大事なものを守れなかった
あの絶望に比べれば何でもないぜ
 
 
失われた光は二度と戻りはしない
一度壊れたものは永久に治らない
どんなに悔しさの涙を流そうとも
二度と戻すことはできないんだよ
 
 
この世に神がいるというならば
心から投げかけたい疑問があるんだ
 
 
どうしてその価値も解らぬ愚か者に
優しくて温かい場所を与えるんだ?
どうして愛の価値も解らぬ愚か者に
 
 
愛し慈しみ許してくれるものを与えるんだ?
 
 
例え神が許したとしても
孤独と絶望と渇望しか与えられなかった
この傷塗れの心が許しはしない
 
 
与えられた幸せの価値も解らぬままに
当たり前のようにそれを疎かに扱う
俗物共を決して許しはしない
 
 
本当に大事なものを守りたいから
俺はただ独りでも鬼になってでも
この身にある全てのものを賭けて
力の限りに戦い続けていくだけだ

孤独の意思

  • 2008/06/07(土) 00:10:08



 過去も現実も罪も消えぬものであるならば
 遮断する事も許されず何時までも残り続け
 前にも後ろにも進めなくなった哀れな魂よ
 暗がりに囚われたまま何に祈るというのだ?
 
 
 そり立つ岩肌から流れ落ちる一筋の流れ
 凍てつく様な感触に指先を濡らしながら
 
 
 指先からこぼれ落ちた
 その小さな一粒の雫に
 頭を垂れて許しを請う
 
 
 躯を晒す事も許されぬというならば
 残酷に戦い続ける事だけが道ならば
 その事実はどうしようもない程辛い
 独りだけの世界に取り残されるのか
 
 
 
 どんなに涙を滴らせようとも
 その頬を撫でてくれるものなどいない
 どんなに手を伸ばしたとしても
 優しく包み込んでくれるものなどいない
 
 
 霞がかった視界の先に見出すものは
 混沌とした闇と冷気に包まれた孤独
 絶望と狂気の中に心を沈めたままに
 
 
 果て無き無情な戦いの中に
 孤独なその身を委ね続ける

永久の夜に

  • 2008/06/06(金) 00:11:10



 静やかな丘に眠る草木へ
 夢と現実の間に紡がれた
 
 
 心の泉から湧き上がるこの流れに
 希望と夢とそしてこの詩を送ろう
 
 
 目を閉じて浮かぶ世界に語りかける
 この目の前の現実の中で真実とは何?
 答えは与えられぬまま時は過ぎゆき
 伸ばした指先に触れた温もりも無く
 
 
 冷たい岩肌に一人たたずむ孤独な意思に
 満たされぬ憎しみと絶望と渇望に苛まれ
 
 
 それでも逃げられる場所など無いのだから
 見据えた彼方にはかない夢を描き続けたい
 永久の夜に広がる冷気に身を包まれながら
 あの零の温もりを捜し求めさまようだろう
 
 
 ひんやりとした感触に
 怯えた心は少しだけ癒されて
 
 
 時間の価値を歪めながら
 谷底に広がった渇きを潤してくれる
 
 
 そして再び生き長らえる
 永久の夜に終わらぬ願い
 大切な心に触れたいから
 暗闇に一人祈り続けよう